ある企業の研修として、3年にわたり若手社員向けにSNSコンプライアンスというテーマで研修をしてきました。3年で無事一周したようです。
この3年の研修を通じて、ワークショップをやる意義やその活用法についてもよく実感できました。
いくら専門家とは言え、一方的に話を聞くだけではあくまで受動的です。いくら強調されても、なかなか頭には残らないものですね。むしろ、不完全でもいいから、自分の頭をひねって考えたことこそ、経験としてその人に残ります。その上で専門家の解説を聞くことができたら、どこが違ったのが自分ごととして残るでしょう。
実際、多くの研修では、受けっぱなしに終わってしまいがち。研修が終わって内容を説明するよう求められても、なかなかできないものです。体感して学ことの大切さと意味を実感できる研修となりました。
SNSコンプライアンスの研修では、2つのワークを導入しました。
1つ目は、”バズるツイートを考えてみよう”
企業の公式アカウントで、炎上させるのは難しくないですが、バズりと炎上のギリギリのところを狙って考えてもらいます。そうすることで、どういう場合に炎上するかを自然と自分の頭で考え、そのボーダーを意識するようになるだろうという狙いがあります。
2つ目は、”社内のSNSルールを考えてみよう”
グループごとに、経営者チームと労働者チームに分かれてもらい、利害が一致しない中で交渉してルールを作ってもらいます。SNSルールを自分たちで考えることで、立場ごとの考えがわかって違う視点を養えると同時に、会社からみて問題があるケースがどんな場面かを意識づけることができます。ここが狙いです。
このようなワークを通じて体感したことについて、補足的に解説をさせていただきました。
かといってあまり小難しい内容ではなく、あくまでも補足的な解説にとどめています。これは抽象的な机上の議論ではなく、個人ごとに体感した経験そのものを大事にしたいからです。
解説としては例えば、以下のような炎上ケースや炎上と違法の違いなどが代表的です。