シルバー世代の方々を多く雇用しているある企業からの研修依頼があり、コンプライアンスについての研修を行うことになりました。
同じ内容で全8回、今年度半年かけて、毎回違うメンバーに研修をします。
今回の課題は、シルバー世代の方々に、今の”コンプライアンス”の意識を持ってもらうというもので、なかなかの難題でした。
一方的に難解な法律用語を並べて、退屈な講義をするようでは芸がありませんし、せっかく私に依頼してくれた意味がありません。
できる限り、みなさんができるだけ主体的に考えて頂き、コンプライアンスというものを意識してもらうことを目指しました。
構成としては、まずは時代の変化についていこうという気持ちを持ってもらうように意識づけた上で、コンプライアンスを漠然とイメージしてもらい、実際に仕事上おきる事例の問題を考えてもらい、最後にグループで実際にコンプライアンス上問題になりそうな事例を話し合って頂きました。
実際に対応に困っていた場面もあったようで、思いのほか、あちこちから手が上がって積極的な意見や質問が出ました。会社の方々も「研修でこんなに意見が出てくるのは初めて!」と驚いていました。
イレギュラーな質問への対応に焦りながらも何とかお応えし、時間を調整しながらお話ししました。最後のグループワークでも活発な意見交換ができていたようで、手応えを感じました。
研修終了後、お一人の方が声をかけてくれました。
「弁護士というのでお固い話かなと思ったけど、わかりやすくて面白かった。話し方もスピードもよかった。」
弁護士ぽくない研修をするよう心がけている私には、何よりも嬉しいお言葉でした。