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成年年齢18歳引き下げによる影響のまとめ

 児童養護関連で働かれている方々向けに、改めて成年年齢18歳引き下げの影響について、解説しました。

 

 ポイントは、①未成年者取消権が使えるのが17歳まで、②18歳になったら親権者はいない、ということです。

 

 この2つのポイントをおさえて、そこから派生してくる個別の問題をおさえるとわかりやすいでしょう。

 

 特に、ここでは①について紹介しておきます。

 本来、契約は合意によって成立しますが、いったん成立した契約には拘束力があり、理由もなくなかったことにはできません。そして、その理由は法的に正当なものでなくてはならず、契約の不当性などを証明しなければいけないことが多いのです。

 それに対して、”未成年者取消権”というのは未成年者であることのみを理由として契約を取り消すことができます。契約時点で何歳かというのは簡単に明らかにできますので、非常に強力な権利です。そして、この権利があることによって、通常、業者は未成年者と契約を締結することは控えます。取り消されるかもしれないので、悪徳な業者もあえて未成年者を狙いはしないわけです。

 

 このような意味合いで、未成年者取消権は、”後戻りのための黄金の橋”と言われたり、”防波堤”と言われたりします。

 

 

 成年年齢が下がった今、何より心配なのは18歳から消費者被害にあうリスクが格段に上がったことです。

 消費者被害を防ぐためには、周囲の大人が最新の被害事例を知って、伝えておくことが大切です。手口を知っていればいざ自分がそういう場面になった時に、聞いたことがある事例ということで警戒することができます。

 特に最近の多様な事例を把握しておきましょう。

 その上で、契約書に簡単にサインしない、お金を支払わないということが大切になってきます。